近年、高脂肪の必要性を実証する研究が多くなってきています。
ペットフード市場が始まって以来、ペットフード業界はペットのための低脂肪フードを売ろうとしてきました。これは業界にとっては大きな利益につながりますが、皆さんの犬や猫にとっては本来の健康を損なうことになります。このコラムで使う「高脂肪」とは、「一般に市販されているフードの脂肪分レベルと比較して」ということです。つまり、犬や猫が最適な健康を手に入れ、維持するために必要となる高品質脂肪分のレベルを、ここで「高脂肪」と呼びます。
まず一つ、明記しておかなくてはなりません。栄養や原材料の話をしようとすると、高品質を保っていなければ何の意味もありません。例えば、質の良い穀物は、穀物断片や増量材と比べるようなものではありません。(米が完全な穀物であるとすれば、米ぬかが増量材になる、等)どんな食材であれ、それが人間のためであっても、犬や猫のためであっても、まずその品質から見ていかなければなりません。栄養によって、犬や猫のペットライフの質を改善させ、長く生きることができることは、誰もが知っていることです。そのためには最適な量の高品質の脂肪分を取らなければなりません。
健康な犬や猫でも、市販されているほとんどのフードで取れるよりも高いレベルの脂肪分が必要でしょうか?もちろんYesです。
癌の患者にとって、脂肪分の多い食事が非常に良いことが証明されています。健康な犬や猫でも同じです。元気なペットもそうでないペットも、若いペットも年老いたペットも同じです。人間であれば、高炭水化物でカロリー摂取(カーボローディング)をすると、筋肉のグリコーゲンを増加させることが実証されています。つまりスタミナが増加します。
そり犬で行った炭水化物のカーボローディングの研究では、筋肉に過度の乳酸が蓄積されることが分かりました。馬では、蹄葉炎や疝痛(腹痛)を起こすことが分かりました。結果として、犬や馬は人間と同じようには脂肪を代謝しないということが分かりました。犬や猫は、人間が炭水化物を代謝するのと同じように、脂肪分を代謝します。脂肪は犬や猫にとって、最も健康な状態で過ごすことができるための燃料なのです。
ヒラリー・ワトソン氏の記事によると、「脂肪こそが大切。高脂肪の食事に加えて持久力トレーニングをすれば、心臓、肺、そして酵素に変化が見られ、脂肪酸を筋力運動の燃料として使う能力が上がります。これを脂質代謝適応と言います。」とあります。また、同じワトソン氏の記事から「そり犬は、高脂肪の食事によって運動力があがることが分かっています。トレッドミルを使用した実験では、高炭水化物の食事を取っていたビーグル犬と比べ、高脂肪の食事を取っていたビーグル犬は疲れるまでの時間が非常に遅くなりました。高脂肪の食事をとっていたビーグル犬は、酸素利用能力が高く、持久力も良くなり、筋肉のグリコーゲンの枯渇も少なくなりました。」ともありました。
脂質代謝適応は、血液中の二酸化炭素レベルを減らすことによって、呼吸が楽になることも知られています。庭のペットにとっても高脂肪の食事は大変良く、今まで欠けていた要素を与え、消化も良くします。脂質代謝適応によって犬や猫は、低温環境では体に熱を保つことができ、高温環境では熱疲労や脱水症状の予防になります。激しい運動を必要とするスポーツ(フィールド・トライアル、ルアーコーシング、アジリティ等)をする犬で、高脂肪の食事をする場合は、他の競技犬と比べて水を飲む量が少なくなり、競争力に優れます。これは、高脂肪の食事によって「代謝水」を作り出す力が増加するからだと考えられています。代謝水とは、体内の栄養の代謝によって作られる水のことです。水の枯渇は、疲労、熱中症などの大きな原因となり、重症例では心臓発作や死にもつながります。暑さや寒さは、どんな動物でもストレスの原因になります。そのときに、高品質の食事と適度な脂肪分を取っていなければ、体に悪影響を及ぼし最適な健康状態を望めないということになります。
Dogs In Canada誌でのワトソン氏の記事、"The Most Essential Nutrient" (最も必須の栄養分);1998年6月"、によると「高脂肪で、適度なタンパク質の食事は、次の3つの方法で体液を保持することを助けます。
1. 体内に不要な窒素の量を減らすことによって、尿の量を減らします
2. 濃度の高い栄養を与えることによって、大便や尿の量を減らします。
3. 食事からとった脂肪分は代謝水を作ります。
代謝水とは栄養の代謝によって作られる水です。」ということです。
私たちは、メーカーからの一方的な情報を鵜呑みにするのでなく、本当に必要なものを犬や猫に与え始めなければなりません。必要な脂肪分のレベルを保った高品質フードは、消化を改善し、毛並や皮膚の状態を良くし、健康状態を全体的に改善させます。結果としてより長く、より充実したペットライフにつながり、医療費も減ることでしょう。これは、犬や猫にはもちろんのこと飼い主にも、両者にとって嬉しいことです。
Back to Basicsは、高品質の食事であり、必要な量の脂肪分を含んでいます。犬用のBack to Basicsは、タンパク質レベルは23%、脂肪分レベルは19%です。若い犬も年老いた犬も、元気な犬もそうでない犬も、どのような犬にも適しています。