【症状】
この病気の犬は、一般的に発育が悪く、活動性に乏しく、眠っていることが多いです。食後2時間ほどで激しくよだれをたらしたり、壁づたいに歩き周るようになります。また、眼が一時的に見えなくなり、てんかん様発作をおこし、性格も変わることがあります。症状が軽いものでは、原因不明の食欲不振、嘔吐、下痢など消化器症状が中心となることもあります。また、アンモニアと尿酸が多量に腎臓から排泄されるために尿路結石ができやすくなります。放置しておくと、肝臓の機能障害によって死亡します。
正常な犬では、腸管から吸収されたアンモニアや細菌の毒素は門脈内を通って肝臓に入り無毒化されます。ところがこの門脈と全身の静脈の間をバイパスとしての静脈が存在すると、肝臓で無毒化されるべき有害物質が肝臓で処理されないまま直接全身にまわってしまいます。このような血管の異常結合が、後天的に生じたものを門脈?体循環シャントとよび、有害物質の血液濃度が増大して多くの障害をひきおこすことになります。
種々の犬種に発生を認めますが、日本では大型犬よりもむしろ小型犬に多いです。とくにシーズー、ヨークシャテリア、シェットランドシープドック、ラブラドールレトリバーなどで報告が多い傾向にあります。先天性のものがほとんどで、多くは、1?2歳齢で発症します。この病気を持った犬は、肉類を食べると症状が起こることをみずから知っているようで、菜食中心の食餌を好み芋類が好物になります。